2020年6月11日木曜日

ピクトグラムのチカラ

最近 新しいピクトグラムをよく見ます。
トイレや優先席のピクトグラムは毎日見かけていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、感染予防を訴えかける新しいピグトグラムをいろいろな所で見かけるようになりました。

このブログを始める前に、人形町ヴィジョンズの定例マガジンにデザインについて連載していました。その中でピクトグラムについて、その役割や注意点などを書きましたが、今新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、感染を予防し、自らが感染源にならないために、1人1人が行う行動規範を呼びかけたピクトグラムです。

ピクトグラムの基本条件 
● 何を訴えているか一目でわかること(これが一番重要!)
● 表現がシンプルで遠距離からでも視認しやすいこと
 

神奈川県の横須賀美術館に、開館時から使われているオリジナルピクトグラムがあります。エレベータや階段、展示室、トイレなどいろいろな場所に使われている「よこすかくん」です。このピクトグラムはグラフィックデザイナーである廣村正彰氏のデザインですが、新型コロナウイルスの感染拡大に際して、「よこすかくん」に感染予防を呼びかける  4種類の新しいピクトグラムが追加されました。このピクトグラムは公開されているので、廣村氏のホームページからダウンロードすることができます。使用に際する仔細は氏のホームページから確認してください。

・ていねいな手洗い

・マスクの着用
・検温の実施
・ソーシャルディスタンスの確保






「よこすかくん」は階段を上がったり、方向を指差し(腕さし?)たりする動作を表しためずらしいピクトグラムもあります。横須賀美術館は、ガラスとスチールに囲まれた堅い印象の建物ですが、動きのある「よこすかくん」は親しみを感じさせるキャラクターに近いかもしれません。


新型コロナウイルスの感染拡大防止に際して出される指示には、さまざまな意見がありますが、いづれにしても法律や罰則を伴い人々の行動を規制するものではありません。人々を動かすためには、各人が守るべき事を正しく、わかりやすく伝える事が一番大事です。
このような状況で、ピクトグラムはとても有効なツールです。「よこすかくん」の感染防止ピクトグラムの親しみを感じさせる表現は、人々が受け入れやすい表現と言えるでしょう。



新型コロナウイルスについての情報は、毎日のように発信、更新されています。
そして 今後も新型コロナウイルスとの長い戦いが予想される中で、日々 発信、更新される情報をいかに正確に、理解しやすく伝えられるかという 政治家のコミュニケーション能力が問われる時です。



横須賀美術館:yokosuka-moa.jp